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2024.08.31

釣り講座

気負けするな、糸も竿も強いのに人間だけが弱い



「根掛した時の糸の強さを思い出そう」

〇取れないと思うと勝負にならない
スタイルだけはベテラン並みというビギナーが増えている。磯釣りをするのなら、最低限これだけは必要と聞かされ、頭のテッペンから爪先まで最新式のファッションで身を固めている。ボーナスをはたいてか、パチンコで勝ったのか、はたまた奥さんを拝み倒したのかは知らないが、船着場で見かけた限りではかなりのベテランのように見える。 ところが、釣りを始めると、すぐ正体がばれる。仕掛け作りはともかくとしても、まず撒き餌にリズムがない。そのうえ、魚が掛かっても棒立ちで、単に竿を立ててリールを巻いているだけでしかない。 そこそこ魚を釣った経験のある人なら、膝を軽く曲げて腰を落とし、どんな抵抗にも即座に反応できる態勢をとっている。魚のサイズが小さいと分かったところで、初めて棒立ちになることもある。これが、細糸で魚を掛けて、取れないと思い込むと、棒立ち以上にひどい状態となる。 体は前屈みになって、竿も前倒しになっている。本人は一生懸命立てているつもりなのだろうが、横から見るとまったく弾力を生かしてない。 そして、魚がちょっと引くとすぐ糸を出す。すると、魚はいくらでも走って、根ズレするか、それとも完璧に根に入ってしまう。 それでは、最初から勝負にならない。松田がいう気負けー気持ちが負けてしまっているのだ。


〇根掛かりしたとき糸は非常に強い
釣り人なら誰しも根掛かりの経験はある。その時1.5号のハリスを切るのにどれだけ苦労するかを思い出してほしい。竿でシャクると間違いなく竿が痛む。ベテランなら、外れないと分かったらすぐに道糸を引っ張って切る。糸はそれほど強い。1号ハリスでも簡単には切れない。 1号竿に1号のハリスを使って動かないものに結び付け、思い切り竿を曲げてみよう。この状態でハリスを切ることはまずできない。竿が折れないかと心配になって、途中で諦める人が大半だろう。

これを体で覚え、魚が掛かったときに生かすことができれば、一つの壁を乗り越えたことになる。 反面、これがクリアできない限り、いつまでたっても細糸でグレを取ることは出来ない。 切れる、もうダメだという観念が常について回る。 特に魚が深く潜ると水圧がかかる。すると、確実に重くなり頭の中でだんだん魚が大きくなる。そのとき、魚がちょっと引くと、すぐ糸を出してしまう。 これが最初から太い糸を使っていたら、絶対切れないと思っているから、いくらでも引っ張れる。 どうせ切られるのなら、どこまで引っ張ったら切れるかを試してやるつもりで、思い切り引っ張れー松田はそう言う。 何度も言っているように、もう釣り人が入ったことのないところなどない。魚はスレている時代だ。昔は潮が通らないところでも、口太や尾長はいくらでも釣れた。それが今は、いても釣れない。タナが深い。喰い渋る。 人間は、特に釣り人は偏骨なタイプが多いが、それを押し通してばかりいては前に進めない。少しは柔軟になって、新しい時代に対応しないと、グレはますます遠ざかる。


〇目の前の1尾より経験のほうが大切
小さいグレを1000尾釣っても、大型を取るテクニックは身につかない。それだけに、今の釣り人は恵まれてない。40㎝までのグレならそこそこお目にかかることは出来る。が、それを超すとなると、釣り場が非常に限定されてしまう。そんなところへ通えるのは、釣り場の近くに住んでいるか、または暇も金もあり余っている釣り人でしかない。 したがって、細糸で大物を取るためのテクニックがなかなか身につかないのも、ある面では仕方がないといえるだろう。1年に1度巡り会えるかどうかの大物に遭遇したとき、それを確実に取れとは、誰も言えないはずだ。しかし、それでも経験するしかない。入れ食いとまではいかなくとも、ポツリポツリと釣れる状況に巡り会えば、ハリスをどこまで細くできるかを試してほしい。それで切られたら、切られないようにするにはどうすればいいかを考える。竿はどんな角度にすればいいか、どんなやり取りをすればいいか、、、などなど。 これも努力になる。 目の前の魚を持って帰ろうとすると、その努力が脇へ追いやられる。

ー松田稔のグレ釣りバイブル・釣ってなんぼや! 1997年出版より一部引用ー

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