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2024.08.24

釣り・グレ

オセンがおったらクチブトはまず間違いなく釣れる


「習性はグレやチヌに似ているから勉強するのに役立つ」

〇オセンの動きを見て勉強したらエエ
クチブトを釣る際、一番注意しないといけないのが、このオセンになる。
オセンはグレともチヌとも仲がいい
グレもチヌも稚魚のころは同じ集団生活を営んでいるほどだから、住み家にしても、動きにしても、ほとんど似ている。
したがって、オセンの動きを把握できたら、グレもチヌもその動きがある程度わかる。 もっとも、オセンという魚はそれほど大きくならない。
だから、グレ、チヌは成長するにつれ、オセンとはだんだん離れてゆく。
「ほなけん、勉強するのに、グレしか目に入らんようではあかん。
オセンを理解せんけん、ようけおるときにかわすことができんようになる。」

松田は、オセンの下にはグレの小・中型がいるとも付け加えた。
今の状況では、海の中のグレを観察するよりも、オセンのそれの方がずっとたやすい。なにしろ、数が全然違う。
だから、オセンの行動をグレと置き換えて観察すればいい。
本気で釣りを勉強したいと思うなら、、、。

※オセン=スズメダイ科スズメダイ
暖海性だが、比較的低水温にも強い。岩礁やサンゴ礁に群生するため、グレの生息域とモロにダブっている。オセンという名のお婆さんがこの魚を食べるのが好きで、とうとう骨が喉に刺さって死んでしまったことから、関西ではオセンと呼ぶようになったとか。

〇シモリに付く習性があり、足は遅い
オセンの大きな特徴は、シモリに付く習性があり、足が遅いことにある。
だから、足元に撒き餌で集めることができる。
分離できると言い換えてもいい。
それだからこそ、松田は
「オセンがなんぼようけおっても、グレもたくさんおれば、絶対に釣る自信がある。足が遅いけんピシャっと分けられる。潮走ったら1尾も来させん」と豪語する。
四国の日振という釣り場は概してシモリが多く、80m沖でもオセンがいる。
反面、80m沖でもグレがいることになる。
シモリや根につく魚である以上、沖がドン深だったらいないことになる。
前回、説明したように、尾長釣り場のエサ盗りはキツやサンタ(イスズミやサンノジ)が主であり、オセンではない
またこれも前述したように、小さい魚は大きい魚が怖いから、障害物から遠ざかることを嫌う。 それをカバーするために集団を作る。
これは、イワシが団体行動をとるのと同じ理由になる。
群れが大きくなると初めて沖に出る。
水温とは違う理由、つまり数が多いという理由によって、活性も高くなる。
同時に群れが小さいと速い流れの中には出てこないのに、数が増えて活性が高くなると、速い流れの中でも悠々と泳ぎだす。


これはクチブトも似ている。
オセンもクチブトも、どちらかというと潮が速いところは好みではない
流れが緩いほうを好む。 したがって、両者とも水温が低いと、流れが速いところには出てこない。速く流れるエサに飛びつく力がないのだろう
しかし、数が増えて活性が高まると、平気で速い潮の中でも泳ぎ回る

〇オセンの数より活性を見分ける
通常は、オセンが多いと釣りにくい。
オセンとはエサ盗りであり、当然、エサ盗りは少ないほうが釣りやすい。
では、オセンが少なければ釣りやすいと判断していいのだろうか。
ここで、活性という問題が登場する。
いくらオセンが多くても、活性が低ければ気にならない
オセンの数が少なくても、活性が高いとかわすのが難しい
数の多少ではなく、活性の程度を見極めろー松田はそう言う。
オセンの活性を見分けるには、まずエサを撒いてみる。
そして、どれくらいの時間をかけると出てくるかを見る。
1シャク、2シャクで出てくれば、活性が高いことはほぼ間違いない。
同時に、グレの活性も高いと思っていいだろう。
「オセンの動きもグレの動きも同じ」 という松田の主張がここで生きてくる。
ところが、20分も30分もしないと出てこないからと言って、必ずしも活性が低いとは断定できない。
オセンには、釣り人が投入する撒き餌に集まるという習性があるからだ。
どういうことかというと、例えば時化が続いて、沖磯に何日間も上がれない状態が続いたとしよう。だが、港の近くの地磯なら上礁できたとすると、オセンは撒き餌に誘導され、そちらに移動してしまうからだ。
時間をかけさえすれば、オセンは再び戻ってくる。
したがって、20分エサを撒いてもオセンが出てこなくても、
水温が低い=活性が低いとは言えない。
逆のケースもある。
凪が続いて釣り人が毎日エサを撒いていれば、水温が低くても活性は高い

活性が水温に左右されるのは、毎日のようにエサを撒いてないところだけであり、この現象はグレにもそっくり当てはまる。
だから、仮に水温が急に下がっても、毎日エサを撒いているところは1シャクでグレが出てくる。水温が安定しているからではなく、そういう習性になっているからだ。

極端な例では、松田はこんな経験もしている。
「刺し餌だけ放って食ったことがあるで。昔はそんなことなかったけどな。」

水温が下がったためグレの行動は鈍っているから、消化力も弱い。
だから、1発目しか食わない。 最近はこんな傾向にある。



ー松田稔のグレ釣りバイブル・釣ってなんぼや! 1997年出版より引用ー

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